専門学校大研究

専門学校と大学の違い

専門学校のカリキュラムは大きく分けると専門科目と一般科目で構成されています。このうち専門科目が全体の8割以上を占めていて、とくに実習や実技の授業に多くの時間が割かれています。 大学では一般教養科目が多く、講義の授業が中心になっているのとは対照的です。

また、資格や検定の合格を目標に時間割を編成している学科が多いことも特徴です。大学では資格や検定のための対策講座を別に受講したり、専門学校にダブルスクールで学ぶ学生が多いことを考えれば、非常に効率的に試験のための準備ができるといえます。

スペシャリストとしての専門性や実務能力はもちろん、ビジネスマナーや一般教養の習得にも力を入れていますから、企業からは「即戦力」として、大いに期待を集めています。

専門学校入学のルート

高校新卒だけでなく大卒、社会人などの入学者はさまざま

専門学校の入学者は、例年その約8割が新規高校卒業者です。
最近は大学や短大を卒業してから入学してくる人、転職準備のために入学してくる社会人などが増えているそうです。必ずしも高校から専門学校へという最短ルートではなく、大学や社会を経由したうえで専門学校で学ぶという新たなルートも定着しています。
なかでも社会人の人気が高いのは鍼灸・マッサージをはじめとする医療系や、調理・製菓、福祉などの学科。資格を得て再就職したいという人や、独立開業を果たしたいという人たちからも、頼れる教育機関として専門学校は注目されています。

専門士と高度専門士

大学を卒業すると「学士」という学位がもらえるように、専門学校の2年制以上の学科を卒業すると「専門士」という称号がもらえます。また、平成18年3月からは「高度専門士」という称号が新設され、4年制以上の学科の卒業生に与えられることになりました。
「専門士」も「高度専門士」も、高等教育機関を修了したことの証(あかし)として、国内外で広く評価されるものです。

専門学校の修業年限

大学(学部)の修業年限が4年(医・歯・薬・獣医は6年)と決まっているのに対し、専門学校では1年から4年まで、バラエティに富んだ学科が用意されています。
最も多く設置されているのは2年制の学科ですが(全体の55.7%)、医療系では国家資格の関係で3年制が多く、情報処理や経営ビジネス、デザインなどでは大学並みに4年間学ぶ学科も珍しくありません。
また、2年制の学科を修了したあとでもっと高度な勉強をしたいという人のために、専攻科などのハイレベルなコースを設けている学校もあります。
学べる内容や修業年限もよりどりみどりです。なりたい職業への強力なルートとして、専門学校はプロフェッショナル指向の人たちから熱い支持を受けています。

大学編入と大学院大学

2年制卒は大学3年次に、4年生卒は大学院入学も可能

2年制学科(総授業時間数が1,700時間以上)を修了していれば、大学学部の途中年次に編入することが可能です。大学のカリキュラムによって、編入年次は2年の場合もあれば3年の場合もありますが、多くの大学が専門学校卒業者に編入学試験の門戸を開いています。

平成18年度からは、4年制学科(総授業時間数が3,400時間以上)の修了者に対して大学院への入学資格が与えられました。4年制の専門学校卒は「大卒と同等の学力」があると、正式に認められたのです。

専門学校で学んだことをもっと理論的に深く研究するために、あるいは一度就職したあとでキャリアアップのために、大学や大学院で専門を究めるというケースが、今後はさらに増えていくでしょう。せっかく受かった大学で単位を落とす訳にはいきません。入ってからの学習も手をぬかず、しっかりと行いましょう。

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2022/12/6 更新

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